過負荷(マイナス)の中の過負荷(マイナス)、負完全とまで称される人格破綻者、球磨川禊。かつてめだかに唯一変えられなかった人物であり、箱庭学園に転校してめだかと対峙するまで飄々と堕落の道を歩んできた彼の名言を集めてみた。
『僕は悪くない』
球磨川の代名詞とも言える名台詞。いついかなる状況においても自らの非を認めない、球磨川の人間性を最も表している言葉でもある。仮に自分が悪くないと思ったとしても、わざわざそれをストレートに口にできるところに球磨川の崩壊した人格が見て取れる。
『やーだ善吉ちゃんってば』
『女の子に庇われちゃって情けなーい!』
『でもいーんだよ それで』
『落ち込まないで元気出して!』
『情けなくて みっともなくて 恥ずかしい』
『なーんにもできない役立たずの弱い奴』
『それが きみのかけがえのない個性なんだから!』
『無理に変わろうとせず 自分らしさを誇りに思おう!』
『きみはきみのままでいいんだよ』
相手をこれでもかと けなした後の悪魔のような囁き。これぞ球磨川禊の真骨頂!!「君はダメな人間だ。でもそれでいいんだよ」球磨川はこうして他人を堕落させることでマイナス側に引き込んでいったのだろう。
『きみが中学生の頃に壊した人間(もの)や壊した物体(もの)は二度と元の形には戻らないのに』
『のうのうと改心なんて フツーはできるわけないからさ』
『でも 高貴ちゃんが そんなことすっかり忘れて』
『自分だけは幸せになれたみたいでよかったよ』
他人の心の傷をえぐるような発言。これも球磨川の真骨頂だろう。悪役に悪口や暴言は付き物だが、ここまで相手の気分を害する発言ができるあたり球磨川のイカレ具合が良く分かる。
もちろんそれが球磨川禊というキャラクターの魅力なのだが。
『僕はこんな風に僕を叱ってくれる人をずっと待っていたんだ』
『僕の間違いを命懸けで正してくれる人を心から待っていたんだ』
『本当になんて嬉しいんだろう』
『お陰で目が覚めた!』
『これで改心したぞ』
『ありがとう』
『君には感謝するよ』
『だからこの痛みの恨みは』
『日之影くんに迷惑をかけないように』
『きみとは何の関係もない その辺の誰かに何かして晴らすとするね』
日之影に殴られた球磨川が涙を流して語った言葉。あっさり改心したかと思いきや全く反省の色が見えない後半部分。今までにないタイプの悪役だけに、この辺りの球磨川が好きという方も少なくないのではないだろうか。
『受け入れることだよ』『善吉ちゃん』
『不条理を』『理不尽を』
『嘘泣きを』『言い訳を』
『いかがわしさを』『インチキを』
『堕落を』『混雑を』
『偽善を』『偽悪を』『不幸せを』
『不都合を』『冤罪を』
『流れ弾を』『見苦しさを』
『みっともなさを』『風評を』
『密告を』『嫉妬を』『格差を』
『裏切りを』『虐待を』
『巻き添えを』『二次被害を』
『愛しい恋人のように受け入れることだ』
『そうすればきっと』
『僕みたいになれるよ』
「誰もお前みたいになんかなりたくねーよ!!」当時は球磨川の本心が明かされる前だっただけにかなりの読者がそう思ったことだろう。善吉が自分に憧れているとでも思っていたのだろうか。
無論、球磨川はそんなことなどさらさら考えずにこのセリフを口にしたのだろうが…。
『まったく』『なんのためだなんて』
『みんな大人のくせに』『的外れだよねえ』
『人間は無意味に生まれて』
『無関係に生きて』
『無価値に死ぬに決まってるのにさ』
球磨川のセリフの中で最も名言らしい名言。球磨川らしくないような、むしろこれこそが球磨川らしいような。人生を完全に冷えきった目で見る虚無主義的な発言。
『思い通りにならなくても』
『負けても』『勝てなくても』
『馬鹿でも』『踏まれても 蹴られても』
『悲しくても 苦しくても 貧しくても』
『痛くても 辛くても 弱くても』
『正しくなくても 卑しくても!』
それでもへらへら笑うのが過負荷(ぼくたち)だ!!
最後の一文だけ括弧が外れているのに注目。括弧つけていない(カッコつけていない)球磨川のセリフには格好いいものが多いのだが、負けても馬鹿でも痛くてもへらへら笑うというのは、よくよく考えて見ればうす気味悪いことこの上ない。
だからこそ過負荷(マイナス)なのだが。
あいつらに勝ちたい
格好よくなくても強くなくても
正しくなくても美しくなくても
可愛げがなくても奇麗じゃなくても
格好よくて強くて正しくて美しくて可愛くて奇麗な連中に勝ちたい
才能に恵まれなくっても頭が悪くても
性格が悪くてもおちこぼれでも
はぐれものでも出来損ないでも
才能あふれる頭と性格のいい
上り調子でつるんでるできた連中に勝ちたい
友達ができないままで友達ができる奴に勝ちたい
努力できないままで努力できる連中に勝ちたい
勝利できないままで勝利できる奴に勝ちたい
不幸なままで幸せな奴に勝ちたい!
嫌われ者でも!憎まれっ子でも!やられ役でも!
主役を張れるって証明したい!!
球磨川が初めて括弧なしで語った本音。この回はファンの間で「球磨川の主人公回」とも語られており、球磨川の人気を爆発的に高めた。この発言で球磨川が好きになったという方も少なくないだろう。
弱くて能力のない人間が強い者に立ち向かう。散々ジャンプキャラらしからぬ言動を続けてきた球磨川は、実はめだかボックスの中で最もジャンプキャラらしいキャラクターだったのかもしれない。